■塩漬けされた時期を乗り越えて
2019年の11月13日、Zepp DiverCityで坂道研修生のライブを見た。2018年に坂道3グループの合同オーディションを行い、39名が合格したものの、最終的に配属できたのは21名。残り18名が坂道研修生という扱いを受けることになる。しかし、どんなことをしているのか、全く後追いがなかったために、心配する声が少なくなかった。
情報がなければ憶測が飛び交うのは致し方ないことで、研修生を名乗るアカウントが登場するなど、きな臭い動きしかなかった。まるで神隠しである。よくたくさんアイドルのオーディションを受ける人がいて、正直いい感情を持てなかったのだが、グループの運営スタッフの見る目がなくて逸材をうっかり逃しているケースもあるのだろうと坂道研修生の件で考え直すことにした。
改めてメンバーを見ると、このメンバーを危うく落とそうとしてたの?と驚愕するメンバーが揃っている。特に日向坂に配属された3人はみんな戦力である。実際にライブを見に行ってパフォーマンスを見た時に、これで落とされるの?という気持ちになった。
■おぼろげな記憶
さすがに3年前なので様々なメモを見ながら振り返ることにするが、ほぼ最前列だった。メンバーと目の鼻の先。マイクに乗らないような声が聞こえるような距離である。ただZeppといえばモッシュがえげつないイメージ。過去に訪れた際、モッシュがえげつなくて心臓が飛び出る勢いで動かされて死にそうになったのを覚えている。そのモッシュがなかった。そうなると快適空間としか言いようがない。
ただ悲しいかな、Zeppの飲み物の値段の高さなどのメモばかりで、肝心の内容は全く書かれていない。はっきりと覚えているのは、ふとしたタイミングで泣き出すメンバーが多かったことである。相当不安だっただろうし、おそらくスタッフにしごかれているだろうし、自信らしい自信は持てていなかったことは想像に難くない。メンバーが泣き出す時は得てして自信がない時である。乃木坂初期にセンターだった生駒里奈がいつも泣いていたように。
あとは感謝の気持ちを持って舞台に立っている子が多かったように思ったのもなんとなく覚えている。そりゃあれだけ塩漬けされた時期があるのだから、舞台に立てるだけで嬉しいと思うのが普通である。ちなみにあえて勉強しないでライブに参加したが、終わるころには顔と名前が一致していた。審査する気はなかったが、坂道研修生とはどういう子たちなのかというのは気になるものだ。
■日向坂の3人を振り返ってみる
坂道研修生のライブを最終的に私は絶賛していた。お金を出している以上、自分が見に行ったライブを批判するのは自己否定につながるからできないだけでしょ?という客観的な視点を差し引いても、楽しかった。一番はセットリストである。乃木坂と欅坂、日向坂の当時の良曲の詰め合わせなのだから、興奮するなというのが無理な話。1曲1曲の強さ、坂道グループの底力を痛感した。
今まで坂道合同ライブはなかったと記憶している。乃木坂メンバーが日向坂の曲を歌い、櫻坂メンバーが乃木坂を歌うなんてことはあまり見ない。そして、あからさまなハレーションが生じることもなんとなく理解できる。坂道研修生はこの時点でどこに配属するかわからないから、坂道合同ライブのようなことができた。だから、どのグループのファンでも楽しめたのではないだろうか。
セトリを振り返ると、キツネのセンターは山口陽世、ドレミソラシドは森本茉莉がやっている。ちなみに髙橋未来虹は欅坂のアンビバレント。髙橋未来虹はこの1年で一気に成長したように思う。成長というのは技術的というわけではなく、女性としての成長。表現が気持ち悪いが、キャッキャしてた子が大人びていく感じがして、坂道研修生のライブのイメージとガラッと変わってるもので、少しドキマギする。
坂道研修生たちにお花が届いていて、それがロビーに飾られているが、企業から来ているケースもあった。森本茉莉へのお花だった。すごい子なのかな?と当時は思っていたが、オスカーの美少女コンテストでファイナリスト入りを果たしている。オスカーのお墨付きすら得ているのだから、そりゃ人気も出るわけだ。
山口陽世も当然成長著しいが、実は最初から山口陽世が好きだった。最初から意外性を感じ続けられたのが大きかったかもしれない。この3人は4期生のいいお手本になると思う。上村ひなのは上村ひなので、単騎で乗り込んだわけだから当然頼りになる。
今更後悔するのもどうかとは思うが、しっかりと勉強してからいけばよかった。この子はこのグループに入る!と予想しながら見とけばよかったが、ファンはそこまで気負ってみるべきではないのかもしれない。

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