■宮田愛萌の卒業
日向坂46の宮田愛萌が卒業を発表した。長期休養から復帰を果たしたが、相変わらず体調は思わしくなく、セーブ気味で活動を余儀なくされているほか、一生かけて付き合う病気であることをブログで明らかにしており、この卒業は誰しも予測できるようなものであった。薄々卒業するような予感はあっても、現実になってほしくないという人が多かったかもしれない。
宮田愛萌という人は坂道グループの中で見ても多少異質な部類だった。あそこまでわかりやすいぶりっ子を出せる人はこれまでにもあんまりいなかった。柿崎芽実とのぶりっ子対決はひらがな推しの末期では完全に形になっており、ぶりっ子ありきの企画もあった。皮肉なことにそのぶりっ子たちが早々に姿を消してしまう。
宮田愛萌は元々が病弱、ひ弱なキャラであり、みんなに守られるような印象がある。ひらがな推しのヒット祈願でバンジージャンプを全員が飛ばざるを得ない回があったが、宮田愛萌と高瀬愛奈だけ飛べなかった。余談だが、阿鼻叫喚な環境で、最後の最後にどきどきキャンプの佐藤満春が号泣した時、制作会社のケイマックスのスタッフたちはガッツポーズをしたらしい。のちの展開を考えれば、ガッツポーズをした気持ちは痛いほどわかる。
宮田愛萌のエピソードとして舞台の階段が降りられないというのが有名である。元々頑丈なタイプではないことは明らかで、線も細い。長期休養になった際も体力がない中で激務をこなし続けた代償は大きかったのだろうと実感した。宮田愛萌が存在感を発揮する握手会だって、半日ずっと立ち続け、ずっと握手をしないといけないし、愛想を振りまき続けないといけない。それが仕事とはいえ、非常にしんどいことは明らかだ。
少なくとも志半ば、道半ばで卒業を余儀なくされる感じではない。長期休養の時点で引き際を考えていただろうし、学生時代からアイドルとは別にやりたかったことを見つけており、その道で夢を実現させようとしているのだから、いつまでもファンが未練がましく残念だ残念だとアピールする必要はないのではないか。
■アイドルの卒業に対するスタンスの違い
アイドルが好きになって10年以上になるが、「グループでの活動しか興味がない勢力」がいることを気づかされた。卒業したらもはやどうでもよく、極論を言えば、元メンバーが野垂れ死になったところで、何の関心もわかないような人たちがいる。その人たちからすれば、確かに卒業は悲しいニュースだ。個人の夢を実現してもらおうが夢破れて刑務所に入ろうが、知ったことではないのだから。
卒業に対してポジティブな人は基本的にそのメンバーを推している人が多い。ネガティブな人は、そのメンバーと仲の良かったメンバーを推している人が多い。例えば宮田愛萌であれば、小坂菜緒や森本茉莉などが該当する。渡邉美穂が卒業した時には仲のいい富田鈴花や松田好花を心配する声があったが、心配する人たちの多くは推しに悪影響ができないことを心配するものであり、言い方を悪くすれば卒業の煽りを受けた被害者のようなスタンスである。
自分なんかは宮田愛萌に対してさほど嫌な感情はなく、好感を持っていた程度なので、本に携わる仕事を自分なりのペースでやってほしいなと心から思っている。ただ軽く好感を持っている程度なので、宮田愛萌が何かイベントを行ってそれに足を運ぶことはせず、Twitterでイベント情報をリツイートする程度だ。卒業したメンバーに対してそれすらもしない人たちが箱推しをしており、しかも、なかなかに熱を入れて応援しているのがむしろ面白く感じる。
■今後も卒業は続く
9月10日の単独ライブで新しい曲のセンターに齊藤京子が選ばれた。多くの人が好感を持っているようだが、この起用は単なる順番だろうと見ている。小坂菜緒は当面センターでは押し出せない、いくら人気はあるとはいえ、丹生明里や河田陽菜はいきなりセンターでは使えない、金村美玖の連チャンも考えにくい、3期生の起用は4期生との抱き合わせが濃厚、もしかしたらその次は4期生をいきなりセンターに置くかもしれない。
すると、1期生に出番が回ってくると考えるのが自然。あとはセンターにおける1期生となると佐々木美玲や加藤史帆が既に順番を終えた以上、齊藤京子になるのが自然である。昔の自民党のようなセンターの決め方であり、そこにビジョンはない。しかし、ひらがなけやき時代は1期生たちが順番に担当してきた。日向坂46になって小坂菜緒がセンターを続けたが、そのカードはもう切れないかもしれない。
あまり卒業者を予測するのは趣味のいいことではないが、何人かは卒業を意識しているはずである。ちなみに齊藤京子は25歳になりたてのSHOWROOM配信で卒業は考えていないと発言し、ファンを安堵させている。そりゃそうだろう。あんたは次のセンターなのだから。2期生を中心に卒業者が出始めれば、1期生はいつまで居座るのかという流れになる。これはどのアイドルグループでも出てくる。
4期生オーディションが始まるということは、補充を意識した性質があることは以前にも書いているし、出会いがあれば別れもあることは誰しも考えている。特に日向坂46の場合、あまり増えると選抜制度が始まり、誰かが選抜を外される憂き目になってしまう。ある程度4期生を入れるということは、それだけ既存のメンバーが卒業することを意味する。まだ健全な新陳代謝の領域であり、悲しむことは1つもない。
■別に死ぬわけではない
私個人の考えを最後に述べると、アイドルの卒業は決して悲しいことではない。別に死ぬわけではないのだから。毎日のように会えなくなるから悲しくて泣く、このロジックは中学や高校の卒業でよく見られる。しかし、SNSの時代になっており、毎日のように会えるような感覚にはなる。物理的な接触はないかもしれないが、距離はいつでも近いところに置いておけるではないか。
アイドルも物理的な接触と言う意味では確かになくなるから、中学や高校の卒業で泣き出すような感覚で考えちゃう人はいるかもしれない。しかし、その人物が独立してやりたいことをやろうとする時に応援すればいいだけのことだ。10代20代のその子を応援することに意味があるのだと強弁するのだとしたら、それはあなた、単なるロリコンですよと言いたい。合法的に若い女の子を応援したいという性癖に過ぎない。

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